幸せホルモンってなに?


ここでは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンについて解説します。また「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンとの違いについてもご紹介します。

 

 

 

 

「幸せホルモン」という言葉を聞いたことがありますか? 「幸せホルモン」とは、脳内に分泌されるホルモンの一種で、「喜び」や「楽しみ」「やる気」などの幸福感を与える神経伝達物質のことをいいます。 人間の脳内には、精神や身体が正常に働くために100種類以上のホルモンが分泌されていますが、その中でも「幸せホルモン」と呼ばれている物質は「セロトニン」です。 「幸せホルモン」は、人の感情や意欲に大きな影響を与えています。最近ストレスでイライラする、やる気が起きない、楽しいことがない、といった不調を感じている人は、もしかしたらこの「幸せホルモン」が不足しているのかもしれません。「幸せホルモン」が脳内に欠乏している状態が続くと、うつ病などの精神病を引き起こす可能性もあります。 これを避けるためにも、普段から「幸せホルモン」を増やす生活を心がけることが大切です。以下に、幸せホルモン「セロトニン」を増やす方法を紹介します。

セロトニンとは

「幸せホルモン」と呼ばれる代表的な神経伝達物質が「セロトニン」です。セロトニンには、ストレスを軽減させたり、自律神経のバランスを整えて精神を安定させる働きがあります。セロトニンがしっかりと分泌されていると、イライラや不安感など心の浮き沈みが軽減し、ストレスに負けない強い体を作ることができます。
反対に、体内のセロトニンの分泌が不足すると、自律神経のバランスが乱れ、ストレス過多や不眠症状、うつ病などを引き起こす可能性もあるので注意が必要です。

セロトニンの生成方法

それでは、セロトニンの増やし方をご紹介します。体内でセロトニンの分泌を増やす方法は三つあり、①セロトニンを作る食材を食べる、②太陽の光を浴びる、③規則正しいリズミカルな運動をすることがポイントです。

セロトニンは必須アミノ酸の一種であるトリプトファンと炭水化物、ビタミンB6によって生成されます。トリプトファンは体内で作り出すことができないため、多く含まれる食材とされるチーズや豆腐、牛乳、バナナ、卵を食べることをおすすめします。ビタミンB6は、レバーやマグロなどに多く含まれているので、これらも意識して摂ると良いでしょう。とくにバナナは、セロトニンの生成に必要な3つの成分をバランスよく含む食材とされているので、毎日の食生活に取り入れるとGOODです。

また、太陽の光を浴びることも大切です。起床後に日光を浴びることで、睡眠ホルモンとされる「メラトニン」の分泌が止まり、セロトニンが分泌されると言われており、生活のリズムを整えて、毎日日光浴をするようにしましょう。

さらに、ウォーキングやスクワットなどの規則正しいリズムを繰り返す運動は、セロトニンの分泌を高めるといわれています。このような軽い体操のほか、ガムをかむなどの連続した動作もセロトニンを生成することが分かっています。

この3つのほかに、セロトニン活性療法という方法もあります。これは科学的エビデンスが検証されたセロトニン分泌をコントロールする手技で、メディアなどでも注目を集めています。

「愛情ホルモン」オキシトシンとの違いは?

オキシトシンは、安らぎを与えるホルモンと呼ばれており、「幸福感を与える」「社交性を高める」「恐怖心や不安を和らげる」効果があります。オキシトシンは、出産時や母子間の触れ合いによって分泌されるホルモンとしても有名で、「愛情ホルモン」と呼ばれます。
オキシトシンの分泌を促進することによってセロトニン神経の活性が起こり、「幸せホルモン」であるセロトニンの分泌にもつながります。

オキシトシンの生成方法

オキシトシンの生成を増やす方法は二つあり、一つは大切な人とスキンシップを取ることと、二つ目は人に優しくすることです。オキシトシンはスキンシップによって分泌が促進されることが分かっており、恋人や家族と見つめ合ったり、手をつないだり、キスやハグをすることは高い効果が期待できます。
また、オキシトシンは相手を思いやって親切にしたり、贈り物をすることで分泌が高まることも分かっています。最近、幸福感が足りないなと感じた時は、人に優しく接することで幸福度が高まるのです。

 


監修者

滝本 裕之

監修者 滝本 裕之

セロトニン活性療法協会 代表理事
ひろカイロ整体院 総院長

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