このページでは、抑うつや胃腸の不調といったストレスによって引き起こされると考えられている症状に対して用いられることがある漢方薬について紹介しています。なぜ、漢方薬が用いられるのかというと、ストレスに強い体づくりを目指すため。ストレスの影響を受けにくい体を作ることによって、ストレスに起因すると考えられるさまざまな症状の緩和を目的としています。
ただし、漢方薬にもメリットとデメリットがありますので、服用する前に知っておく必要があるでしょう。もちろん医療機関で処方される場合には医師や薬剤師に確認しておくことがおすすめです。メリット・デメリットを知った上で、漢方薬による治療を行うのかどうかを検討すると良いでしょう。
抑うつ状態や胃腸の不調など、ストレスによって起こる心身の不調には、漢方治療が効果的と言われています。その理由やストレス性疾患が起こる原因を解説します。
人はストレスを感じると「副腎皮質ホルモン(コルチゾール)」と呼ばれるストレスホルモンを分泌し、心身のバランスを保っています。しかし、ストレスホルモンが出すぎると、免疫力の低下・精神疾患・体の不調などが表れるのです。
西洋医学では、セロトニンやドーパミンに直接働きかけ、これらを増やすことを目的とした治療を行います。一方、東洋医学である漢方薬は、ストレスに強い身体づくりをすることで、総合的にストレスホルモンの影響を受けにくくする治療を行います。そのため、ストレスによるさまざまな症状を緩和することができると考えられているのです。
漢方にはメリットとデメリットがあります。漢方治療を検討する前に、それぞれしっかり確認しておきましょう。
漢方治療のメリットには以下のようなものがあります。
強い効果や即効性が期待できる分、西洋薬には眠気・吐き気・嘔吐・下痢・頭痛・不安感などの副作用のほか、依存性がみられることもあります。漢方治療では体質や症状に合わせた生薬を用いるため、副作用や依存性がほとんどないとされています。
メリットが多く感じる漢方治療ですが、以下のようなデメリットもあります。
漢方治療では、西洋薬のような即効性や強い効果は期待できません。漢方は体質そのものを改善することで、徐々に症状の緩和に導くものだからです。また、漢方薬には強いにおいや飲みこむのも困難なほどの味を持つものもあり、苦手な方は続けにくいかもしれません。