社会不安障害は、日常生活に支障をきたすほどに強い恐怖や不安を感じてしまうものです。例えば、動悸や息苦しさを感じる、手や声の震え、お腹が下ってしまうなどさまざまな症状があるといわれていますが、こういった症状には感情のコントロールや精神安定に関わってくるセロトニンが関わっていると考えられています。
そこでこの記事では、社会不安障害を発症するのはなぜなのか、そしてどのような治療法が取り入れられているのかについて紹介しています。さらに、どのような傾向がある人が社会不安障害を発症しやすいのか、という部分についてもまとめていますので、いまは症状がみられない、という場合でも参考にしてみてはいかがでしょうか。
目次
日常生活が送れなくなるほど人前で強い恐怖や不安を感じてしまう社会不安障害は、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れていることが一因と言われています。
とりわけ注目しなければいけないのは、感情のコントロールや精神の安定などに深くかかわる、セロトニンの量の低下です。
セロトニンの分泌が少なくなると脳の機能が低下するほか、心のバランスを保つことが難しくなります。
社会不安障害はどのようなメカニズムで発症するのでしょうか?社会不安障害がどのような障害で、どういった症状が出るのかについて解説します。
社会不安障害は、人によってさまざまな症状が現れます。極度の緊張状態に陥ることで自律神経の働きが乱れ、体の不調をひきおこしてしまうのです。例えば以下のような症状が見られます。
はっきりと統計学的な調査が出たわけではありませんが、以下のようなタイプの人が社会不安障害になりやすいと言われています。
仕事や交友関係に支障をきたしやすい社会不安障害ですが、適切な治療をすれば改善が見込める病気です。治療は一般的に、薬物療法と精神療法を中心に進められます。
薬物療法は、「SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)」を中心に投薬が行われます。投薬開始時には胸焼け・下痢・眠気などの症状が出ますが、SSRIは副作用が少なく続けやすいのが特徴です。
ただし、SSRIは効果が出るまでに2~4週間程度かかるため、即効性を求める場合はベンゾジアゼピン系薬物を中心とした「抗不安薬」を服用する場合もあります。
他にも身体症状が強い場合は、対症療法として症状に合わせた薬を使用したり、複数の薬を併用したりすることもあります。
大勢の前でのスピーチや異性との会話は、誰でも緊張や不安を感じるものです。しかし「何度も繰り返すうちに強い不安を感じなくなった」という方も多いのではないでしょうか。つまり「慣れる」ことが重要で、慣れるための練習や訓練を積む療法がとられることがあります。これを「段階的曝露療法」と言います。
このほかにも専門知識を持った精神科医によって、症状に合わせたさまざまな精神療法が行われます。
社会不安障害は、セロトニン不足も関係していると考えられています。セロトニンは、運動・食事などで生成を促進することができます。散歩やヨガをしたり、バランスの良い食生活を心がけたりするのが大切ですが、そのような時間をとれない方はセロトニン活性療法がおすすめです。
『脳からストレスを消す整体』セロトニン活性療法は研究を重ね、臨床試験を実地して論文が医学誌に数度、登録されている科学的根拠がある手技(整体)です。
施術時間はわずか15分ほど。セロトニン活性療法が気になる方はぜひチェックしてみてください。
社会不安障害と診断された場合、さまざまなことに対して不安や恐怖、緊張を感じている状態となっているでしょう。そのような状態を和らげるためにも、セロトニン活性を取り入れましょう。朝日を浴びるようにしたり、ウォーキングなど一定のリズムを取りながら行える運動を行うこともおすすめです。
またゆっくりと時間をかけてバランスの良い食事を摂ることも意識しましょう。
社会不安障害の患者さんへ、家族や周りの人ができるサポートはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
まず、家族や周りの人はこれまでと同じように、普段通りに接するという点が大切になってきます。
患者さん本人は不安を抱えながら生活をしていますので、過度に心配していることが態度に出てしまうと、それが逆に本人の負担となる場合があります。もちろん患者本人が心配という気持ちは持ちながら、日常生活は普段通りコミュニケーションをとっていくことを意識しましょう。
上記で普段通り接することが大切であると説明しましたが、周りの人のサポートが必要な場面もあります。特に患者本人が人前に出なければならない場合などは、本人では対処ができない場合もあるかもしれません。そのような場合には家族や周りの人がサポートしてあげると良いでしょう。
ただし、本人の症状がどれくらい改善しているかといった点を見ながら対処することも必要になってきます。これは、今後患者本人が社会生活をスムーズに送るためには自分で対処したという経験を積み重ねて行くことも大切であるため。
全てをサポートするのではなく、本人の状況を見ながら、場面にあった対応方法を一緒に考えることが重要です。
症状を改善するためには、病院での治療はもちろんですが、本人が規則正しい生活を送ることも大切となってきます。そのため、患者自身が落ち着いたリズムで生活ができるような環境を整えることが、回復のサポートとなります。